霧のごとく音楽が立ち昇ってくる・・・。
ここは碧い森。
美しく澄みきっていて、不可思議。
人々を瞑想に誘う静けさ。
瑞々しい露の輝き、光を含んだ霧がきらきらとゆらめく。
魔法に満ちるこの空間では 妖精が飛び交い彼らの歌は響き合う。
しかし。
この森の深部ではまた、
悪意に満ちた精霊が潜み、
誘惑や危険の存在を人々に気づかせんとじっと時期をうかがっている。
もちろん我々は知っている、
静かな美というものはこの世界のある一面を表すものでしかないということを。
この平穏な美を持ち上げ、手元に引き寄せ、賞賛するがいい。
でも忘れてはならない、それを少しでも裏返せば、
そこには恐るべきも静謐を打ち砕くあの森が現れることを。
これが碧の森の生というものなのだ。
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